てんのくぎをうちにいったはりっこ
かんざわ としこ さく ほりうち せいいち え
福音館書店
『むかし、むかし… 』ではじまる昔話になじみの薄いとんきち。
昔話というにはずいぶんかわいらしいお話なのですが、想像力を最大限につかわないとなかなかイメージできないところがある…そんなこのお話ととんきちの相性はいかに…(笑)。
昔々、大空が私たちの頭の上に高く、そう、お鍋を伏せたようにかかっていた頃のこと…。
くまのばあちゃんと森の丸太小屋に住んでいたのははりねずみのはりっこ。親を亡くしたはりっこを拾って育ててくれたばあちゃんは、赤ん坊だったはりっこに歌を歌ってあやしていた。
『くぅらいそらのまるてんじょうに ぴっかりひかるはなんじゃいな ごらんよあれはてんのくぎ てんをささえてひかります ぴっかりぴっかりぴっかりこ』
不思議なことに、赤ん坊だったはりっこはこの歌を聴くとぴたりと泣きやんだ。
大きくなったはりっこは木に登るのが大好きで、空を眺めていた。明るい丸天井には天のくぎは見えなかったけれども、はりっこの耳には『とんてん かんてん とんてんかん』と天のくぎを打つハンマーの音が聞こえていた。
そんなある晩、晩ごはんを食べようとしていたちょうどその時、ぎいーと何かのきしむ音がして、ぐわらぐわらと恐ろしい音が響きわたり、ぐらぐら…。
そう、空を支えている天のくぎが揺れて抜け落ちそうになっていたんです。丸天井を支える天のくぎが抜けたら天も地も木っ端みじんにくだけてしまう。
この天の一大事、ゆらゆら揺れる天のくぎを打つことができるのは…。
予想通りとんきちの顔はたくさんの?がいっぱい…といった感じ(苦笑)。
でも、どんどん読み進めていくうちになんとなくイメージが広がってきたようで、緊張感漂う場面では、はりっこのがんばる姿にじっと手を握りしめていたかな~。
お話ししている私もなかなかイメージできない大きな丸天井…最後までお話ししたあとでもう一度始めの場面に戻ってようやく…な感じで、読めば読むほど、という噛み締めて楽しいお話。
もちろん、とんきちは朝起きたあともう一度手にとって隅から隅までじっくりと眺めていました。
そう、とんきちが翌朝にもう一度見直したお話っていうのはかなり興味があって楽しめたものなんです。コレ、ポイント高かったみたい(笑)。
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![]() またまたとんきちくん、この絵本に心をぎゅっと掴まれてしまったんですね!
本当に創造力をかき立てられるようなお話ですね~。 いつもいつもママきちさんの絵本のセレクトには感心しちゃいます。 素敵でカワイイお話ばっかりですもんね~。 ユカチャン | URL | 2008/01/17/Thu 19:47 [EDIT]
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