ダンデライオン
ドン・フリーマン さく アーサー・ビナード やく
福音館書店
百獣の王といわれるライオン。とんきちにとってのライオンは怖い・強いといった存在。
でも、このお話のライオンはそんなライオンとは少し違います。強いはずのライオンが一人寂しく・・・。でも大丈夫。最後はみんなで仲良くね!
土曜日の朝、目が覚めたダンデライオンはポストに届いていたティーパーティーの招待状を見てビックリ。なんと、今日の3時からのパーティーに誘われたのです。招待してくれたのはジェニファー・キリン。
ティーパーティーに行くには伸びすぎたかみ。慌てて床屋へ行き、すっかり大変身。でも、あまりにもガラリと変わってしまったため、お気に入りのセーターが似合わなくなってしまいました。
そこで洋服・帽子・ステッキを新調し、おみやげの花束も用意してすっかり紳士になったダンデライオンはジェニファーのお家へ。
ウキウキしながらベルを鳴らしたダンデライオンを迎えたのはいつもと違い、少し冷たい表情のジェニファー。そして、なんと『なにかごよう?』と言われたうえ、ドアを閉められてしまいました。
何がなんだか分からないダンデライオン。道を行ったり来たりしているうちに風が強くなり、たんぽぽの花束はくたくたに、帽子は飛ばされ、ステッキも見失い・・・。
楽しいはずのティーパーティーが今までで一番悲しい・寂しい日となってしまいました。かわいそうなダンデライオンはこのまま1人家へ帰るのでしょうか。
楽しいティーパーティーを期待していたとんきちと私は衝撃の展開にビックリ! このままダンデライオンは悲しいままなのかと思うとつい息を飲んでしまい、どんどんお話に引き込まれていました。
飾り立てた姿よりもありのままの本当の姿のほうが素敵だということを描いたお話に納得の私、そして『よかったね~』と本当にホッとした表情のとんきちでした。
このお話の真意をしっかり理解するにはまだまだ時間がかかるでしょうが、いつまでも手元に置いておきたいお話のひとつとなりました。とんきち・のんたんがお年頃になったときに思い出せるように、2人には繰り返しお話していけたらな~と・・・。
そういえば、百獣の王ライオンを主人公にしたお話って強いものよりも哀愁漂うもののほうが多いですよね。『ジオジオのかんむり』なんかもそうだな~と。
とんきちがもう少し大きくなったら同じドン・フリーマンの『くまのコールテンくん』を楽しみたいな♪
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